米アカデミー賞をはじめ、世界各国の映画賞にノミネートされ、実に100もの賞に輝いた『ルーム』。閉じこめられた[部屋]で生まれた男の子ジャックと若い母親の、極限状態からの脱出と再生を描く物語は、女性作家エマ・ドナヒューによる世界的ベストセラー小説を映画化。ショッキングな題材ではあるものの、感動と希望の涙を誘う驚愕のストーリーが展開する。5歳になったばかりのジャックは、ママが教えてくれた本物の[世界]に出会うため、精いっぱいの勇気を振り絞り、生まれて初めて[部屋]の外に飛び出す。[世界]って、とてつもなく大きくて、広くて、まぶしい! でも、その[世界]ではもっとたくさんの勇気が必要だった…。全編、無邪気で健気な5歳のジャックの目線で語られる『ルーム』は、彼を支える家族の愛に貫かれている。8か月におよぶ“引きこもり”の役作りでママを演じ切ったブリーは、アカデミー賞ほか各主演女優賞を総なめ。また、ジャックのばあば役で『ボーン』シリーズのジョアン・アレンの好演も涙を誘い、『君が生きた証』『ファーゴ』などで知られるウィリアム・H・メイシーのじいじも切ない名演で魅せる。
撮影当時8歳にして、[部屋]しか知らない5歳の男の子という難役に挑んだジェイコブくん。伸びっぱなしの髪に愛くるしい瞳と長いまつげで、最初は女の子と見間違えた人も多いかも? 彼が演じたジャックは、とても利発な男の子だ。[部屋]では毎朝、ランプや手づくりおもちゃにあいさつし、ママとストレッチやカエルジャンプをして、本を読んだり、TVを見たり。ママが“ぬけがら”の日は、1人遊びだって平気。だから突然、[部屋]の外に本物の[世界]がある、なんてお話をされたら、かんしゃくを起こしてしまったことも…。それでも、見るもの、触れるものすべてが新鮮で戸惑いと驚きばかりの[世界]を、その真っ直ぐなまなざしでつぶさに見つめながら、少しずつ受け入れていくジャック。そんな男の子を、ジェイコブくんは見事に演じてみせた。特に決死の脱出作戦のさなか、初めて本物の空を目にしたときの彼の表情には、誰もがハッとさせられるはずだ。そんなジェイコブくんの素顔は、愛犬に『フォースの覚醒』主人公と同じ“レイ”と名づけるほど、『スター・ウォーズ』が大好きな少年。今後は、ナオミ・ワッツと2作品で共演するほか、ジュリア・ロバーツ共演で世界300万部の児童文学を映画化する『Wonder』(原題)などが控えており、まさに屈指の天才子役として期待を集めている。
閉ざされた<部屋>で7年が経ち、母は全てを賭けた脱出を決意する。奪われた人生を取り戻すために、何より<部屋>しか知らない息子に、<本当の世界>をみせるためにーー。衝撃に胸をつかれ、生きる輝きに嗚咽が漏れる、世紀の愛の物語。
STAFF:
監督:レニー・アブラハムソン『FRANK -フランク-』『ジョジーの修理工場』
原作・脚本:エマ・ドナヒュー『部屋』(講談社刊)
撮影監督:ダニー・コーエン『レ・ミゼラブル』『英国王のスピーチ』
衣装デザイン:リア・カールソン『テイク・ディス・ワルツ』
CAST:
ブリー・ラーソン『ショート・ターム』『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』
ジェイコブ・トレンブレイ『スマーフ2 アイドル救出大作戦!』
ジョアン・アレン『ボーン・スプレマシー』『ザ・コンテンダー』
ウィリアム・H・メイシー『ファーゴ』『マグノリア』『サイコ』
オフィシャルサイト:http://gaga.ne.jp/room/
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