入間みちおがイチケイを去って2年。 異動先の熊本で多くの「みちおの犠牲者 」を出したみちおは、岡山県瀬戸内の長閑な町に再び異動になっていた。 異動早々、みちおが担当することになったのは、平凡な主婦が史上最年少防衛大臣に包丁を突きつけたという傷害事件。事件の背景には、近海で起きたイージス艦と貨物船の衝突事故が関係していた。不審点だらけの衝突事故。みちおはもう一度調べようと動き出す。だが、イージス艦の航海内容は全て国家機密。みちおの伝家の宝刀「職権発動」が通用しない難敵であり、さらに最年少防衛大臣が立ちはだかる…! 一方、坂間千鶴は、「裁判官は必ず他職を2年経験しなくてはいけない」 という慣習から、弁護士として活動を始めていた。配属先は…奇しくもみちおの隣町! そこで出会った人権派弁護士と新たにバディを組み、小さな事件にも全力投球していく。そして、人々の悩みに寄り添う人権派弁護士の姿に、次第に心惹かれていく…。そんな中、町を支える地元大企業のある疑惑が浮かび上がる――。
田中亮