30歳を目前に控えた佐々木は、自身が主宰する小劇団の立て直しを図るため3年ぶりに本公演を打とうとする。公演内容は、パラレルワールドを行き来する時間旅行者たちが破滅していく悲しい運命を描くSFものだった。しかし、旗揚げから一緒に活動してきた看板女優の中川はすでに就職しており、他の現役メンバーや元劇団員もそれぞれに事情を抱えていた。厳しい現実と直面し、ギリギリの場所に留まる若者たちは、失われかけている「思い描いていた自分たちの未来」を掴むことができるのか...。
堤真矢