時は2095年。海面の上昇で大陸のほとんどが海に沈み、動植物の多くは<塩病>にかかり絶滅。真水は貴重品となり、もはや人類が滅亡するのも時間の問題だった。わずかな希望は、ある女性科学者の存在。海水を真水に変える研究を完成させていたと言われるが、それを発表することなく、2017年に飛行機事故で他界していた。「なんとしても研究結果を入手せよ」政府の密命を受けたファン・ルン大尉は、特殊な技術で生み出されたQEDAと呼ばれる自らの分身を2017年へとタイムスリップさせる。しかし、分身が過去へとたどり着き女性科学者に接触した直後、通信が途絶える。果して、過去に何が起こったのか? 人類は生き残ることができるのか?
マックス・ケストナー